子供のヘルペスは単に水疱瘡でそのうち治るだろうと安心していますと、危なくなるケースもあります。
下記のような症状が出た場合には即座に医者に連れていきましょう。
- けいれんをくり返す時
- けいれん後も意識のもどりが悪い時
- けいれんが10~15分以上と長びく時
- けいれん後の顔色が悪い時
- けいれん後も手足の動きが悪い時などは、直ぐに救急車を呼ぶか医療機関に連絡をとるようにしましょう。
上記のような症状が出た場合には脳炎や脳症、化膿性髄膜炎などの危険な状況にある場合がありますので、早急に救急車を呼ぶなどして、緊急処置と精密検査をする必要があります。
水疱瘡の時でも子供から目を離さないようにしましょう。
子供のヘルペスの詳細
子供のヘルペスと言えば水疱瘡です。
ヘルペスウィルスには8種類あり、そのうちのひとつ水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で「水ぼうそう」になります。
子供の水ぼうそうしっかり治療しては治ると再発することはありません。
ですがウィルスは体内に残って神経節で潜伏しています。
大人になって、ストレスによる過労や病気などによって免疫力が落ちた時に帯状疱疹として再発します。
-
帯状疱疹は強い痛みのある皮膚病
年を取って、免疫力が落ちた時に突然出てくるのが子供の頃に感染した水疱瘡のヘルペスウイルスが神経に添っ ...
ヘルペス性歯肉口内炎
赤ちゃんに、口唇ヘルペスが感染しますと「ヘルペス性歯肉口内炎」が出てしまう事があります。
単純ヘルペスウイルス1型に初めて感染した赤ちゃんは、39度前後の高熱がでて口腔内に水疱ができ、粘膜や歯肉が腫れて出血をしてしまいます。
痛みが強いので、食事に影響がある子もいます。
新生児や乳幼児の場合には、食事がうまく取れない事が原因で脱水症状になるケースもありますので、その場合は入院になります。
家族の誰かが口唇ヘルペスを持っていますと生後6か月の赤ちゃんには抵抗力がおちますので、ヘルペス性歯肉口内炎になってしまうケースがあります。
一度口腔内ヘルペスを発症しますと再発はしませんが、口唇ヘルペスを繰り返します。
60歳以上の大人のほとんどは口唇ヘルペスのウイルスを持っていますので、可愛いからと赤ちゃんに接近しすぎるとヘルぺスを移してしまいます。
キスや口移しは勿論ダメで、患部を触った手で触れたり、くしゃみや、タオルや食器などの共用でも感染してしまいます。
新生児ヘルペス
母親が単純ヘルペスウィルスもっている場合には、出産時に発産道を通じて「新生児ヘルペス」を感染させるリスクがあります。
万が一産道でヘルペスウィルスが増殖している場合は、帝王切開での出産となります。
新生児ヘルペスは出産時に産道で感染します。
生まれた直後は元気なのですが、数日しますと発熱してミルクも飲まなくなり黄疸や呼吸障害などが起きるケースがあります。
しっかりと治療をしていれば問題は無いのですが、適切な治療が出来なかった場合には、死亡する場合も十分にあります。
母子感染
母子感染での発症率は極めて低いのですが、一旦発症しますと死亡率は30%程と高く、脳症などの後遺症が残るケースもあります。
お母さんお体内で妊娠時胎内感染で先天性感染症となり「小頭症」「水頭症」など中枢神経系異常になってしまう場合もあります。
その他に子供がかかる単純ヘルペスは、ヘルペス性角膜炎、カポジ水痘様発疹症(すいとうようほっしんしょう)、ヘルペス脳炎、性器ヘルペスなどがあります。
アトピーをもっている子供の場合には、ヘルペスを発症しますとカポジ水痘様発疹症となり重篤化しやすいので特に注意が必要となります。