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ヘルペスの原因菌について詳しく解説
ヘルペスの原因菌は、単純ヘルペスウイルス(Herpes semplex virus:HSV) という120~130nmの極小菌が原因菌です。
1nmは、なんと0.000001mmと小さな数字になります。
ヘルペスウイルスはハウスダストやダニ等のなんと5000分の1ほどの小さな菌にです。
ヘルペスの種類
ヘルペスウイルスは一般的に1型(HSV-1)と2型(HSV-2)の2種類がありそれがヘルペスの90%を占めています。
単純ヘルペス1型は主に上半身、口に感染する口唇ヘルペスの原因菌として知られています。
一方下半身にできるタイプの性器ヘルペスは単純ヘルペス2型になります。
口唇ヘルペスの原因菌がオーラルセックスなどで、性器を触ると、1型のウイルスが性器に付着して感染することもあります。
このような事情から、1型と2型の感染が必ずしも上半身と下半身にでるとは言えないじょう状況になっています。
今の医療技術では、体内の単純ヘルペスウイルスを完全に退治する方法がありませんので一度感染したら完全にヘルペスを体外に出す事はできません。
ヘルペスの原因と症状について詳しく解説
ヘルペスはヘルペスウィルスを原因とする感染症で、ヘルペスは、英語でHerpes(疱疹) 水ぶくれという意味があります。
一般的には「ヘルペス」と言うと、単純ヘルペスウィルス1型・2型による「口唇ヘルペス」や「性器ヘルペス」を示すのが一般的です。
ヘルペス=性器ヘルペスではありません
「ヘルペス」=「性器ヘルペス」という、性感染症というイメージをもつ人も多いようですが、ヘルペスにはさまざまな種類があります。
水ぼうそうもヘルペスの一種ですし、「帯状疱疹」や「口唇ヘルペス(風邪のはな、熱のはな)」もあります。
性器ヘルペスには実はアメリカで1980年に性器ヘルペス患者が増加した事が、雑誌タイムズが「Herpes」として大きく報道した事で有名になりました。
性器ヘルペスという言葉が、タイムズ誌によって有名になり、ヘルペス=性病という強く印象付ける結果になり、日本でも「ヘルペスといえば性病」と思い込んでる人が多いようです。
勿論、性器ヘルペス(GH)は性行為により感染する性感染症(性病)ですが、ヘルペスには他にも様々な種類があるのです。
口唇ヘルペス
ヘルペスは感染症ですので、ヘルペスウィルスに感染したことが原因で起こります。
感染経路は、主に皮膚接触での感染で、口唇ヘルペスの場合は大概は幼い頃に家族間で感染しています。
60代以上の日本人はほとんどの人が口唇ヘルペスに感染しています。
幼少時に受けた頬ずりやキス、口移しでの食物摂取などで、感染してしまっているようです。
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口唇ヘルペスの原因菌について
Herpes(疱疹)という言葉の意味は、小水疱(小さい水ぶくれ)が集った急性炎症性皮膚炎の事を言いま ...
ヘルペスのタオル感染
更に、ヘルペスウィルスは感染力が強いので、タオルなどについた水ぶくれの浸出液や、コップや食器の使い回し、スプーンや箸での共有などでも感染します。
唾液の飛沫でも感染することがあるようです。
性器ヘルペスの場合は、主に性行為による皮膚感染ですが、入浴時のイスや便座なども感染経路となるケースがあります。
口唇ヘルペスも性器ヘルペスも、ウィルスが潜伏している時に他人に感染させるケースは多くありませんが、発症している時期はウィルスも活発になっています。
水ぶくれ(水泡)ができている状態になると、ウィルスは水泡内で増殖しているので、患部に触れた手で他の部位に触ると感染が拡大してしまいます。
患部に触れた手での他人に触れたり、ハンカチやタオルで拭ったりした場合に、そのハンカチを使った人も感染したりします。
特に水ぶくれ・水泡内の浸出液はウィルスが大量に増殖していますから、破裂させないように注意してください。
破れた場合は浸出液を他の部位に飛び散らせないよう、すぐに消毒薬で消毒することが大切です。
ヘルペスは一度感染すると一生のお付き合い
一度感染すると、ヘルペスウィルスは体内の神経節に潜伏してしまい、症状が治まっても繰り返し再発してしまいます。
現代医学では、ヘルペスウィルスを死滅させたり、完全に無くすことはできません。
免疫力が落ちたり、体調を崩したりすると、眠っていたウィルスが動き出し、ヘルペスを再発させるという仕組みです。
症状としては、赤いブツブツした発疹から、痒み、痛み、水ぶくれ(水泡)などの皮膚症状が一般的です。
皮膚症状が悪化すると、発熱やリンパの腫れ、神経への作用によって、さまざまな症状が派生してしまいます。
性器ヘルペスの場合は、性器や肛門周辺、臀部など、激しい痒みに襲われ、発熱したり、水泡が潰瘍(凹み)になり、皮膚ただれをおこします。
悪化すると排尿困難となることもあり、直腸に感染すれば排便も辛くなりますし、腹部にまで至るケースもあります。
神経を伝達して、激しい痛みに襲われてしまうこともあるようです。