帯状疱疹は、子供の頃の水疱瘡のヘルペスウイルス菌が体の中に潜伏していて、免疫力が落ちた時になる皮膚病です。
子供の頃水疱瘡を治療した後、実はルペスウイルスは神経節に移動してずっと体の中で潜んでいます。
これが大人になって免疫力が落ちてきますと神経節を通って皮膚炎になっていきます。
帯状疱疹は、神経に添って帯状に発症しますので帯状疱疹と呼ばれています。
神経に添って炎症してくるので、強い痛みを併発するのが大きな特徴です。
また帯状疱疹はこれまでは1度発症しますと人生に2度と発症しないと言われてきましたが、最近では高年齢化が進み再発を繰り返す人が増えています。
特に顔にできる帯状疱疹は厄介な皮膚病で顔の様子が変わってしまうほどの症状がでて見た目にも痛々しく見え通常の生活に支障が出てきます。
帯状疱疹も、早期に治療を始める事で症状を抑える事ができますので、バルトレックスを事前に用意しておくと安心です。
単純ヘルペスと帯状疱疹の違い
帯状疱疹はヘルペスの一種で子供の時に感染した水疱瘡のヘルペスウイルスが原因です。
ヘルペスと聞くと「口唇ヘルペス」が最初に思い浮かびますが、ヘルペス Herpes(疱疹)には8種類が存在します。
ヘルペスの意味は水ぶくれで、水ぶくれの皮膚症状がでるのでヘルペスと言われています。
良く聞くヘルペスは下記の3点になります。
- ヘルペスウイルス1型(HSV-1)-口唇ヘルペス 上半身に発症 目、角膜、唇、顔、手、指など
- ヘルペスウイルス2型(HSV-2)-性器ヘルペス 下半身に発症 性器、肛門周辺、臀部など
- 水泡・帯状疱疹ウイルス(VZV)-水ぼうそう 帯状疱疹
同じ帯状疱疹ヘルペスウイルスでも水ぼうそうは全身にでき、帯状疱疹は神経に沿って身体の左右片側だけに帯状に発症します。
一般的に帯状疱疹は頭や顔、体幹など胸や腹部、背中にでき、下半身にはでにくいです。
ヘルペスについて書いている書物では単純ヘルペスウィルスによる「口唇ヘルペス」や「性器ヘルペス」を一般的に指します。
「ヘルペス」=「性器ヘルペス」という印象を持っている方は、アメリカで1980年代に性器ヘルペスが急増したという記事が雑誌タイムで大々的に報道されたのでその記憶が強いようです。
その結果、ヘルペスという言葉がタイム誌により有名になって、ヘルペス=性病という印象を作っているようです。
性器ヘルペスは性交渉で感染する単純ヘルペス2型が原因の性感染症です。
水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)は、ほとんどの人が子供の時に感染して、水ぼうそう(水痘)を発症します。
この水疱瘡のヘルペスウイルスは皮膚から神経を伝わって神経節内に隠れ潜んでいます。ヘルペスウイルスにとって人間の神経節は住み心地が良いようです。
神経節内に潜伏感していたウイルスは人の免疫機能が低下したとき、帯状疱疹として再デビューします。
ヘルペスウイルスは神経節内で増殖して、知覚神経を通って表皮に達して、更に表皮細胞で増殖、神経のラインに沿って帯状に赤い発疹や水ぶくれを作り、同時に強い痛みを伴います。
ヘルペスウイルスでも、帯状疱疹は感染病ではなく、元々自分の体の中に有ったヘルペスが再活性化する事でできる皮膚病です。
口唇ヘルペス、性器ヘルペスは感染症ですが一度感染すると神経内にウィルスは潜伏して、何度も再発するところが帯状疱疹のとの違いです。
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帯状疱疹は強い痛みのある皮膚病
年を取って、免疫力が落ちた時に突然出てくるのが子供の頃に感染した水疱瘡のヘルペスウイルスが神経に添っ ...
まとめ
・帯状疱疹
神経に添った発症によりで皮膚炎を生じ、強い痛みを感じます。
神経を炎症してしまうので、皮膚の症状が治まっても、神経痛として「痛みだけが残る」ことがあります。
「帯状疱疹後神経痛」として特に高齢者は重症化しやすくその後の痛みも辛いケースが多いのが特徴です。
・単純ヘルペス(口唇ヘルペス、性器ヘルペスなど)
帯状疱疹ほどの強い痛みは無く、痒みの方を感じる人が多い。
炎症が治まると、痛みも痒みも無くなりますが、何度も繰り返し発症する特徴があります。
一般的にヘルペスと言う場合は、この単純ヘルペス(口唇ヘルペス、性器ヘルペスなど)を指していることが多いです。
帯状疱疹は痛みが強く、あなり繰り返す事はないが、単純ヘルペスは痛みは弱いですが、何度も繰り返してしまうと言う違いがあります。